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ベトナム紀行2『ハノイウーマンの生活の柄』

朝6時、宿を出て、ハノイのまちを歩き始める。

あれ!道路が濡れている!
お、さすが、雨季のベトナム!
へへへ、でもでも、去年の雨季のインドで勉強したから、今回は、雨対策バッチリ!

と、折りたたみ傘を出して外に出たら、晴天!
道路に水撒きしてただけでした。

傘持ってると降らないのよねー。
いつも、そう。

よし、朝ごはんを食べよう。

早朝だというのに、原付は既に渋滞。
少しでも、隙を見せようものなら、隙間をぬって走りこんでくる原付。

日本の道路では、左通行で車の左側を申し訳なさそうに走るのが原付の存在だが、ベトナムでは、道路全体が原付で埋め尽くされている。

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横断も一苦労。
でも、何日か歩いているうちに道路を横断するコツを覚えた。

*気の弱そうなおじさんの運転する車が申し訳なさそうに進む後ろについて渡る

*現地の強そうなおばちゃんの後ろにピタリとくっついて渡る

*原付が進む方向へ斜めに1歩ずつ横断する

最初は、全く渡れる気がしなかった道路も、帰る頃には、止まることなく、自然と渡れたので、慣れって怖いものだ。

シンガポールでは、逆に、信号を守ることにイライラしてしまったくらい。

そんなこんなんで、朝食に食べるフォー屋さん探し。
地球の歩き方で目星をつけていた鶏出汁のフォー屋さんに。

ハノイの街並み。
道路に面する側の一世帯当たりの間口寸法が決まっているのだろうか。
全部同じ寸法の間口の店が、ずらっと並んでいる。

目が慣れないと、どれも同じようなお店に見える。

そして、何食わぬ顔して、有名店の隣に同じ名前の看板で偽のお店を出したりする。

私たちが探してたフォー屋さんの隣の隣にも、同じ名前のフォー屋さんがあったから、騙されそうになった。
名前で判断しないで住所もしっかり見るべきなんだなあ。

さて、いざ、フォー屋さんへ!
道路側で、道路に向かって、調理をしているので、その後ろのイスとテーブルで食べる。

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基本、長机がずらっとあるので、現地の人と相席が当たり前だ。

席に座って、メニューを見る。
あ、このメニューは、ドリンクのメニューだな。

と、食べ物のメニューを探そうとしたら、注文してないのに、フォーが出てきた!

なるほど、食べ物のメニューは、フォーだけだから、席につくと、勝手にそれが出てくるシステムなのだ。

透き通るスープに透き通る白いフォー麺がキラキラと浸っている。
その上には、バリエーション豊かな緑の葉っぱたちと、蒸した鳥肉がのっている。

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美しい見た目。

と、見とれていると、プラスチックのお皿に乗せられた揚げパンみたいなものも出てきた。なんだろ、これ。

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さてさて、フォーの実食!

まずは、スープ。
うーん!さっぱりしてて、鶏だけのシンプルなスープ!あっさりしていて美味しい!

お、隣の現地の人の食べ方を見ていると、テーブルに切って置いてあるレモン(チャーン)をスープに絞って、赤い唐辛子のタレみたいなのを入れて食べてる!

テーブルには、自由に自分の好きな味に変えられるように様々な調味料が置いてあるのだ。

他にも、ニンニクが浸かってるお酢やニョクマムが置いてあった。

フォーに入ってる葉っぱもバラエティ豊か!
ミントは基本。その他にもドクダミの葉っぱや香草、ネギ。あと、なんだろう、食べたことない味の葉っぱももしゃもしゃ入ってる。

麺は、音を立ててすすっちゃいけないらしいので、レンゲをうまく使って、音を立てずに食べる。
蕎麦みたいに、ズズズズッといきたいものだが、その国の礼儀を守るのも旅人のルール。

結構な量だったが、完食!
全体的にさっぱりしているので、お腹が軽い感じ。

ちなみに、揚げパンは、スープに浸して食べるようだ。

お会計のときに、自分が揚げパンを何個食べたか申告する。

私は、ビビって揚げパンは食べなかった。

ごちそうさま。
40,000ベトナムドン。一杯150円くらいかな。

7時前だというのに、どのお店もほとんどOpenしようとしている。

食べ物屋さんだけでなく、布屋さんや自転車屋さんや洋服屋さんも。

そして、Openして、近所の屋台から朝ごはんのフォーを買ってきて、店でみんな朝ごはんを食べてる。

お家で朝ごはんを食べる習慣がないらしい。

朝のハノイを散策開始。

地図も見ずに行きたい道に進んでゆく。

道路の両脇には大きな樹が並んでいて、色とりどりの旗がかけられている。

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朝の光にキラキラと。

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そして、樹と同じく道路の両脇に並んでいる屋台や路面店。

天秤竿で持ってきた野菜やフルーツ、そしてフランスパンを道端で売っている女性たち。

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ベトナムは、女性たちが本当によく働く。
屋台や路面店や市場は、ほとんど女性がやってるし、街の原付を走らせる人も意外にも女性が多いように見える。

ベトナムでは女性が働くのは当たり前のこととして考えられているようだ。しかし、日本の女性のように『やりがいを求めて働く』というよりは『生活のために一生懸命働く』という女性が多いそう。

タクシーの運転手やホテルマンや警備は男性だったが、工場内や市場、商店街は女性労働者が目立った。そして、真昼間からバイクの上で昼寝している男性や、警備服を着た男性がお店の前でたむろしておしゃべりをしている光景もよく見た。

なんだか、この光景、沖縄に似ているなあ。

あと、もう一つ、街を歩いていて、すぐに気がついたことが、いわゆる日本でホームレスと呼ばれる人たちを、ほとんど見ないことだ。

平均的につつましい生活をおくるという社会主義共和国ベトナム。

こういう場面で、宗教とは違うカルチャーショックを受けたのは初めてだった。

観光地を巡るのではなく、生活の路地にお邪魔すると、こういうことも見えてくる。

ぐるぐると歩いていると、フゥンフン市場というところに入りこんだ。

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ハノイ市民の生活を支えてきた市場が、2008年、次々に解体され、跡地には、近代的な商業センターが再建される中で、移転先で臨時営業を続けている市場の一つだ。
古きよき市場の雰囲気を残して、スーパーでは見られないような食料が所狭しと並んでいる。

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肉、魚、野菜、虫、かえる、果物など、が、もちろんパックなんかに入ってることもなく、雑多に所狭しと並べられ、人がすれ違うことも難しい通路の両脇に店を出している。

カエルと肉類は殺されて売られている。
雷魚や鯉は、半殺し状態で売られている。
1番、ぎょぎょぎょとなったのは、生きている白い昆虫がウジャウジャと食べ物として売られていたところ。

うーむ。強くならねば、旅は続けられぬ。ぞ。自分!

ハノイの素の生活を見させてもらった。

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朝10時を過ぎた頃、あるツアー会社の事務所を訪ねてみた。

翌日に、世界遺産のハロン湾に行こうと思っていたからだ。

事務所で話を聞いてみて、ハロン湾の船上宿泊の予約をすることにした。
世界遺産の海を見ながら、船の上で一日、のんびり過ごすのも悪くない。
私の旅の中では史上最高級のプランではなかろうか。
でも、日本で予約したら、250ドルくらいのものが、ハノイで直に予約したら170ドル程だったので、ラッキー。

そこの日本人スタッフの丁寧さに少し日本が恋しくなったりもした。

また、事務所を出て、原付王国の世界へ。マスクを装着した。
もうね、埃と排気ガスで、マスクなしでは歩けないよ。
実際、現地の人も、原付きに乗る人はほとんど全員、マスク装着人。
柄もののマスクが流行るわけです。
顔と手の甲まで覆れるパーカーを女性はよく来ていて、街でも多く売られている。
そんなファッションを開発するほど、原付社会なんだなあ。
東京でもオレンジ号に乗るとき用に買おうと思ったけれど、柄がなんだかオバちゃん臭くて躊躇した。
今、思うと買えば良かったと後悔している一品だ。

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ホワイトマスクマンの日本人わたくしは、ハノイの街を北方面に歩き始めた。

午後は、ゆっくりと旧市街を回ろう。

すると、砂漠のオアシスか!ってくらい救いの癒し系、ホアンキエム湖に出た。
この旅1番のお気に入りスポットとの出会いである。

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ホアンキエム湖の畔のオープンカフェに腰を落ち着かせて、私は、もちろん、オーダーをした。

『Excuse me! BIA HA NOI 2!』

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つづく。
by koyama516natsuki | 2012-09-04 10:28 |
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